健康保険とは、病気やケガをした際の医療費負担を軽減するための社会保険制度です。日本では、全ての国民が何らかの公的医療保険に加入することが義務付けられており、これを国民皆保険制度と呼びます。

健康保険の主な種類には、会社員とその家族が加入する被用者保険（組合管掌健康保険、協会けんぽなど）と、自営業者や農業従事者、無職の人などが加入する国民健康保険があります。75歳以上の高齢者は後期高齢者医療制度に加入します。

健康保険に加入すると、医療機関で診療を受ける際、医療費の一部（通常3割）のみを自己負担します。残りの費用は保険者（健康保険組合や市町村など）が負担します。健康保険の財源は、加入者が支払う保険料と公費（税金）で賄われています。保険料は収入に応じて決まり、給与から天引きされるか、個別に納付します。

健康保険は入院や通院の医療費だけでなく、出産育児一時金や傷病手当金など、さまざまな給付も行っています。また、高額療養費制度により、医療費の自己負担額が一定額を超えた場合は、超過分が後から払い戻されます。健康保険制度は、国民の健康を守り、安心して医療を受けられる環境を整えるための重要な社会保障制度です。