変額保険はやめたほうがいい?プロが解説する3つのリスクとメリット・デメリット

保険の基礎知識

変額保険は、加入者が支払った保険料を株式や債券などの金融商品で運用し、その運用実績に応じて死亡保険金や解約返戻金などの受取額が増減する生命保険商品です。保障と投資を組み合わせた特徴を持ちますが、元本割れリスクや保障にかかる費用が必要なことから「やめたほうがいい」と言われることも。この記事では、変額保険の3つのリスクとメリット・デメリット、向いている人の特徴を解説します。

変額保険の基本的な仕組み

変額保険は、契約者が支払う保険料から諸費用を差し引いた金額を、保険会社が株式や債券などで運用する保険です。保険料のうち、必要な費用を除いた金額が「特別勘定」と呼ばれる区分で管理・運用され、その実績によって保険金や解約返戻金が変動します。

保険期間には「有期型」と「終身型」があり、有期型は一定期間の保障で満期保険金があり、終身型は一生涯の保障が続きます。

(他にも「定期型」や「変額個人年金」がありますが、本コラムでは取り上げません)

重要な特徴として、死亡保険金は運用実績に応じて「基本保険金」に「変動保険金」が上乗せされます。また、運用実績が悪化した場合も基本保険金額は最低保証されます。一方で、満期保険金や解約返戻金には最低保証がないため、運用実績次第で払込保険料の合計額を下回るリスクがあります。

変額保険をやめたほうがいいと言われる3つのリスク

変額保険は資産形成と保障を兼ね備えた商品ですが、以下の3つのリスクが「やめたほうがいい」と言われる主な理由となっています。特に契約前には、これらのリスクについて十分な理解が必要です。

元本割れのリスク

変額保険は、契約者が支払う保険料の一部を特別勘定で運用する商品です。この特別勘定では株式や債券などで運用されるため、運用実績によっては満期保険金や解約返戻金が払込保険料の総額を下回るリスクがあります。特に、株式相場などが下落した場合、保険金や解約返戻金の受取額が目減りする可能性があります。

保障にかかる費用

変額保険の保険料には、運用費用のほか、保険契約の維持費や保障費用などが含まれます。そのため、投資信託などと比較して運用効率の面で不利となる場合があります。

商品性の複雑さ

変額保険は生命保険と投資信託を組み合わせたような商品性を持つため、一般的な保険商品と比べて仕組みが複雑です。保険会社からの商品説明を受けても、手数料体系や運用成績の仕組みを正確に理解することが難しく、トラブルの原因となることもあります。

変額保険の主なメリット

変額保険は保険と資産運用を組み合わせた商品で、死亡保障を確保しながら資産形成ができる特徴があります。以下に主なメリットをご紹介します。

運用による資産形成の可能性

保険料の一部を株式や債券で運用することで、運用実績次第で受け取る保険金や解約返戻金を増やすことができます。長期的な運用により、安定した資産形成が期待できます。

死亡保険金の最低保証

運用実績が悪化しても、死亡保険金は契約時に定めた基本保険金額を下回ることはありません。万が一の場合でも、ご遺族への保障が確実に確保できる仕組みとなっています。

インフレ対策としての機能

インフレ時には一般的に株価や金利が上昇するため、運用実績の向上が期待できます。定額保険と異なり、インフレによって保険金や解約返戻金が増える可能性があるため、インフレリスクへの備えとなります。

保険料払込免除の特約

重篤な疾病により就労が困難になった場合、収入減によって積立の継続が難しくなることがあります。しかし、保険料払込免除特約が付加された変額保険であれば、所定の疾病に該当し、保険会社が定める状態になった場合、以降の保険料払込は不要となります。保険料の払込が免除されても、保障および積立は継続されます。

税制上のメリット

生命保険料控除の対象となるため、年末調整や確定申告時に税制優遇を受けることができます。また、運用期間中の収益については非課税となります。

運用の手軽さ

投資の知識や経験が少ない方でも、運用は保険会社に任せられるため、投資初心者でも取り組みやすい商品です。また、複数の運用商品に分散投資することで、リスクの軽減を図れます。

変額保険のデメリット

変額保険は保険と投資を組み合わせた商品ですが、その特徴ゆえに重要な注意点があります。以下に主なデメリットを解説します。

元本割れのリスク

運用実績によっては満期保険金や解約返戻金が払込保険料の総額を下回るリスクがあります。特に株式相場が下落した場合、保険金や解約返戻金の受取額が目減りする可能性が高くなります。

保障にかかる費用

変額保険の保険料には、運用費用のほか、保険契約の維持費や保障費用などが含まれます。そのため、投資信託などと比較して運用効率の面で不利となる場合があります。

商品性の複雑さ

生命保険と投資信託を組み合わせた商品性を持つため、一般的な保険商品と比べて仕組みが複雑です。手数料体系や運用成績の仕組みを正確に理解することが難しく、トラブルの原因となることもあります。

景気変動の影響を受けやすい

デフレ期には運用成績が悪化しやすく、定額保険よりも保険料が割高になることがあります。特に外貨建ての場合は為替変動リスクも加わり、円換算での保険金額が払込保険料を下回る可能性があります。

短期運用には不向き

一般的に安定した運用成果を得るには20年以上の運用期間が必要とされます。また、10年以内の解約では解約控除がかかるため、短期間での運用は元本割れのリスクが高くなります。

変額保険が向いている人は?

変額保険に向いている人は、保障と資産形成の両立を求める人です。以下に該当する方は、変額保険の活用を検討してみましょう。

万が一の保障と資産形成を同時に望む人

死亡保障を確保しながら、将来の資産形成も行いたい人に適しています。運用実績によって保険金額が増える可能性があり、保障と投資を組み合わせた資産設計ができます。

長期的な資産運用が可能な人

最低でも10年以上、できれば20年以上の加入期間が確保できる人に向いています。変額保険は長期運用することで、より安定した運用成果が期待できます。

投資のリスクを理解している人

運用実績によって満期保険金や解約返戻金が変動することを理解し、ある程度の投資リスクを許容できる人に適しています。

変額保険が向いていない人は?

変額保険は、以下のような特徴を持つ人には適していません。

投資リスクを許容できない人

元本割れのリスクを避けたい人や、価格変動に不安を感じる人には向いていません。運用実績がマイナスとなった場合、満期保険金や解約返戻金が払込保険料を下回る可能性があるためです。

短期での加入を考えている人

一般的に安定した運用成果を得るには20年以上の期間が必要です。また、10年以内の解約では解約控除がかかるため、短期での加入は元本割れリスクが高くなります。

保障が不要な人

変額保険は保障のための費用も含まれているため、純粋な投資商品と比べて運用効率が下がります。保障が必要ない場合は、投資信託などの運用商品を選択する方が効率的です。

まとめ

一般的に変額保険はマイナスなイメージがありますが、合う人には合う商品です。長期的な資産形成と保障の両立を望む人や、投資リスクを理解している人には、有効な選択肢となります。ただし、元本割れのリスクや高額な手数料、商品性の複雑さなど、重要な注意点があることを忘れないでください。

加入を検討される際は、保険のライフアシストで無料相談を活用することをお勧めします。経験豊富なアドバイザーが、お客様の状況やニーズに合わせて丁寧に商品説明を行い、保険プランをご提案します。相談は1回2時間程度で、契約を強制されることはありません。また、契約後のアフターフォローも無料で提供されているため、安心して相談することができます。

保険選びは将来の経済的な安心を左右する重要な決断です。プロのアドバイスを受けながら、慎重に検討しましょう。

投稿者プロフィール

吉田 太志
吉田 太志保険のライフアシスト|執行役員・営業企画推進部長
球技は苦手ですが身体を動かすことは大好きで、中学・高校では器械体操部に所属。
30歳代までモーグルスキーの草レースに参加していました。

一昨年は10年ぶりにスキーを再開し、今年もコブ斜面を楽しんでいます。
更にSUPにも目覚め、春から秋は湖で癒やされています。

また毎朝のラジオ体操が日課となっています。
タイマーセットしたラジオで目覚め、朝6:30から身体を動しています。
頭もスッキリと目覚めますのでオススメです!

でも例えどれだけ健康に気をつけていたとしても、いつ誰の身に何が起こるかはわかりません。

事実私もケガを含めて10回もの入院を経験しました。
そのような経験も保険業界に身を置く一つのきっかけです。

保険はもちろん、暮らしとお金にまつわる様々なお悩み、どうぞお気軽にご相談下さい。

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