年末調整と保険料控除・住宅ローン控除

保険の基礎知識

年末調整とは

所得税は、その年の1月1日から12月31日の所得から税額を計算し、申告・納税を行うことになっています。

しかしこの納税、1年分まとめて行うとしたら、納税する私達も税務署も大変です。

そこで会社員や公務員などの給与所得者については、雇用者が毎月、支払う給与から所得税を差し引いて納付することになっています。

分割することでお互いの負担を軽減しているのです。

ただし、毎月の所得税はあくまで概算で計算されるため、年末に調整する必要が生じます。

これが年末調整です。

所得控除と税額控除

所得税には基礎控除や配偶者控除など13種類の控除があり、この控除についても年末に申告します。

この控除の中でも多くの方が興味を持たれているのはいわゆる「保険料控除」と「住宅ローン控除」ではないでしょうか?

この控除、正確には3つあります。

生命保険料控除
・地震保険料控除
・住宅借入金等特別控除

3つの控除のうち、「生命保険料控除・地震保険料控除」と「住宅借入金等特別控除」には大きな違いがあります。

生命保険料控除・地震保険料控除は「所得控除」
住宅借入金等特別控除は「税額控除」です。

所得控除

所得控除とは、各納税者の事情を加味するために設けられた制度で、税額計算の対象となる所得から差し引かれます。

計算の対象となる所得が低くなれば、同じ税率でも税額は少なくなります。

例えば年間所得500万円、そのうち課税所得金額が300万円の場合、所得税額は202,500円です。

ここで例えば生命保険料控除10万円を適用したとします。

すると課税所得金額が10万円少ない290万円となり、所得税額が192,500円となり、10,000円の差額が出ます。

この差額は所得税率の高い人ほど大きくなります。

この差額が年末調整に反映されるのです。

ちなみに生命保険料控除には、この3種類があります。

・一般生命保険料控除
・介護医療保険料控除
・個人年金保険料控除

それぞれ年間保険料8万円までが控除の対象、それぞれ最大4万円の所得控除を受けることが出来ます。(平成23年1月1日以後契約の場合)

ですから生命保険料控除の最大控除額は4万円×3で合計12万円です。

また地震保険料控除は最大5万円まで、支払保険料が控除されます。

税額控除

それに対して税額控除は課税所得金額から算出した所得税額からそのまま一定金額を控除するものです。

例えば住宅ローンの年末借入残高が3,000万円の場合、その1%、30万円が控除されます。(平成26年4月1日~平成31年6月に住み始めた場合)

ところで、ここで一つ心配なことがあります。
それはこの控除額が所得税額を超えた場合に、所得税から住宅借入金等特別控除を引ききれないケースです。

その場合、実は翌年度の個人住民税で控除を受けることが出来ますからご安心ください。

ちなみに住宅借入金等特別控除は一般住宅の場合年末借入残高4,000万円まで、認定住宅の場合5,000万円までが対象で、控除率は1%、控除期間は10年となっています。(平成26年4月1日~平成31年6月に住み始めた場合)

以上が年末調整についてのあらましです。
不明点などございましたら所轄税務署や専門家へのご相談をおすすめいたします。

投稿者プロフィール

吉田 太志
吉田 太志保険のライフアシスト|執行役員・営業企画推進部長
球技は苦手ですが身体を動かすことは大好きで、中学・高校では器械体操部に所属。
30歳代までモーグルスキーの草レースに参加していました。

一昨年は10年ぶりにスキーを再開し、今年もコブ斜面を楽しんでいます。
更にSUPにも目覚め、春から秋は湖で癒やされています。

また毎朝のラジオ体操が日課となっています。
タイマーセットしたラジオで目覚め、朝6:30から身体を動しています。
頭もスッキリと目覚めますのでオススメです!

でも例えどれだけ健康に気をつけていたとしても、いつ誰の身に何が起こるかはわかりません。

事実私もケガを含めて10回もの入院を経験しました。
そのような経験も保険業界に身を置く一つのきっかけです。

保険はもちろん、暮らしとお金にまつわる様々なお悩み、どうぞお気軽にご相談下さい。

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